車輪の下 感想

車輪の下 ヘルマン・ヘッセ

 

私が2回目にこの本を読んだのが大分のやまなみハイウェイを歩きながらだったので、非常に気持ちよく読み終わったというのもあるのかもしれない。やはり、この本はかなり自分の好みに合った本だと再確認した。

1回目に読んだ時は恐らく、中学生の時だったかと思う。ライトノベルでなく、恋愛小説でなく、ちょっと背伸びした本を読む私。という状況に酔いながら選んだこの本だが、確かに自分の心に響く物があったと覚えている。今でもその心境は言語化出来ないが、しいて言うなら私の代わりにハンスが死んだ。という感情を持っていたのではないかと思う。作品に入り込んで、共感し、通ずる所を見つけ、つらい状況から死によって逃れたハンスに救いを見出だしていたのではないかと思う。

 

成長と共に、ハンスの心に共感する所は少なくなったものの、文章の心地良さは今も感じており、また成長した時に読んで自分の心の道しるべの様な物にしたいと思った。

 

車輪の下#小説